株式会社日本バイオセラピー研究所(以下、BIJ)は、2004 年の創業以来、病院やクリニック等の医療機関への細胞培養の医療支援を行いながら、がんの免疫細胞療法に関わる細胞培養技術の研究開発に取り組んできました。2008年からは脂肪由来幹細胞・歯髄由来幹細胞・末梢血幹細胞・線維芽細胞・ips 細胞など、再生医療分野で注目される様々な細胞培養の医療支援や研究開発にも取り組んできました。
さらに細胞培養によりNK細胞などを増殖・活性化したり樹状細胞を誘導したりする独自の方法を開発して特許を取得してきました。これらの技術を用いてBIJは、2010年から2014年までの5年間に医療支援として治療用免疫細胞の培養を延べ約3万例行い、特に独自の培養技術を用いたNK細胞の培養は延べ1万6千例行いました。それらの細胞を患者に投与しましたが、重篤な副作用は認めていません。
2014年11月25日、「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」(以下、再生医療等安全性確保法)が施行されました。この法律の施行に伴いヒトに投与するための細胞の加工は、厚生労働省から特定細胞加工物製造許可を受けた企業の細胞培養加工施設で実施することができるようになりました。
この特定細胞加工物製造許可を受けるためには、特定細胞加工物を製造するのに必要な設備および器具の設置、交差汚染の防止、清掃および保守が容易な設計、衛生設備の設置、原料受入・特定細胞加工物の保管を行う識別管理、法律施行規則に定められた構造設備に関する基準を満たす必要があります。
これらを適切に維持管理するためには、組織体制の構築、製造、試験、衛生管理、教育に関する文書化など、様々なソフト面(文書・記録・教育・情報・製造・検査)とハード面(施設・機器)の管理を必要があります。BIJの施設では、これらの事項について独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)の査察を受けた上で、厚生労働省から特定細胞加工物製造許可(施設番号:FA3150009)を受け、ヒトの治療に使える細胞を培養できるようになっています。
このように、細胞培養を専門としたCPFと提携し、患者さまから採取した細胞や血液を高度な技術で安全に培養を行うことで、より高い治療効果が期待できると考えます。
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